しこりを触れたり、痛みがあったり、乳頭から出血したりというような、何らかの症状がある場合は、検診ではなく、保険診療となります。
通常の保険診療の場合、触診+マンモグラフィー+超音波エコー検査、
3つを行った場合、初診料込みで約11000円、これに穿刺吸引細胞診を追加した場合は約14000円で
、したがって3割負担の場合は3500~4200円程度、1割負担の場合は1300~1800円程度の自己負担になります。
自費検診の場合の費用は以下の通りですが、検診により保険の適用が可能な異常所見が発見された場合は、保険診療になります。
検診内容 |
料金表 |
触診+マンモグラフィー |
6000円 |
触診+超音波エコー検査+3D超音波エコー検査 |
6000円 |
触診+マンモグラフィー+超音波エコー検査+3D超音波エコー検査 |
10,000円 |
乳腺が厚い場合や癌の種類によりマンモグラフィーに写らない乳癌も20~30%あるとされており、腫瘤のある場合は超音波エコ−検査のほうが診断率が高くなります。しかし、超音波エコーでは、乳癌でしばしば見られる微小石灰化が検出しにくく、早期癌に相当する非浸潤癌が検出できないため、非浸潤癌の診断にはマンモグラフィーの方が診断率が高くなります。このように、両者の検査法には、一長一短があります。初期の乳癌を発見するためにも、できれば両者を併用することをおすすめします。また、痛みやしこりなどの何らかの症状のある場合は、検診ではなく、保険診療となりますので、受付にお問い合わせ下さい。
30分まで7,500円(自費診療) ※保険診療が可能な場合は保険診療となります。
日帰り手術のため、入院手術よりも費用がかなり安くなり、通常の1-2週間程度の入院の場合と比較すると、約1/2-1/3の費用で済みます。
乳癌手術の場合、手術法、腋窩郭清の有無、麻酔法、病理検査の種類、術中センチネルリンパ節の遺伝子解析(OSNA法)の有無、鎮痛剤や抗生物質などの薬剤の種類などによっても費用は異なりますが、通常の入院の場合は、差額ベッド料金も含めると、3割負担の場合、約50万円程度の自己負担が必要です。一方日帰り手術の場合は、手術法により異なりますが、12-18万円程度の自己負担で済みます。
乳癌手術、良性腫瘍の手術、マンモトーム生検、乳管腺葉区域切除にかかる費用の大体の目安は以下の通りです
(1)乳癌の場合:
(1-1)通常の乳癌手術の場合:手術、全身麻酔、画像検査、病理検査、遺伝子検査などを含めた保険診療分は45〜60万円程度ですので、3割負担の場合は12~20万円程度、1割負担の場合は6~8万円程度の自己負担になります。
(1-2)非浸潤癌で腋窩郭清を伴わない乳癌手術の場合:保険診療分は30~45万円程度ですので、3割負担の場合で10〜15万円程度、1割負担の場合は4〜6万円程度の自己負担になります。
(2)良性腫瘍の場合:
(2-1)線維腺腫などの通常の良性腫瘍の場合、腫瘍の大きさや腫瘍の種類により費用が異なります。通常の乳腺腫瘍摘出術は、局所麻酔のみで手術が可能ですので、手術と病理検査をあわせた保険診療分が5-10万円程度ですので、3割負担で2〜4万円程度、1割負担で1万円程度の自己負担となります。全身麻酔で手術をする場合はこの倍ぐらいになります。
(2-2)良性腫瘍でも乳管に沿って病変が広がっている乳管内乳頭腫や異型乳管上皮過形成などの場合は、乳腺腺葉区域切除を行います。広がりの範囲が小さくて局所麻酔のみで手術が可能な場合、保険診療分が15万円程度になりますので、3割負担で2~4万円程度、1割負担で1万円程度の自己負担となります。
広がりの範囲が大きいために全身麻酔が必要な場合は、保険診療分が21万円程度になりますので、3割負担で6万円程度、1割負担で2万円程度の自己負担となります。
(3)マンモトーム生検の場合:
生検と病理検査の保険診療分が8万円程度ですので、3割負担で2~3万円ぐらいに なります。1割負担で1万円程度の自己負担になります。
(4)乳管腺葉区域切除の場合:
全身麻酔の場合、保険診療分が18~24万円程度ですので、3割負担で6~8万円、1割負担で2~4万円の自己負担となります。
局所麻酔の場合、保険診療分が12~18万円程度ですので、3割負担で4~6万円、1割負担で1~3万円の自己負担となります。